わしなりに考えてみた

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フランス日記

テストが終わり、一週間の束の間の休みに入ったのでフランス一週間の旅に行ってきた。
やはりフランスはいいよなぁ。
学問の都合でオランダに来たけど、本当はオランダじゃなくてフランスに来たかったから、こうして休暇中にフランスに来れるのはとても嬉しい。
幸い、以前東北大学に留学していたフランス人と今フランスに留学している日本人の友達もフランスにいるし、彼らと時間を過ごせたのもよかった。


ご飯が美味しい。パン屋が外れがなくて、いつもパン屋に行ってしまう。朝食や昼食にサンドイッチをよく食べた。バゲットに生ハムやチーズやトマトなどを挟んだ、野菜がシャキッと外側はカリッと、中はモチっと、生ハムはペロっとしたサンドイッチは日本ではなかなかない美味しさ。シンプルな料理だけど、素材がいいもんだから美味しい。それに合わせてコーヒーを飲むのがとても落ち着く。夜にはワインや美味しいチーズが待っている。
街歩きに疲れたときにケーキ屋さんに入ってケーキを食べてひと休憩するのもまた楽しい。ケーキ屋さんは日本のコンビニとまではいかないが、そこら中にある。
なんだかこのスタイルは非常に女子な感じだけど、フランスに来るとみんな女子になるんじゃないかな。日本ではケーキを食ベることなんて誕生日くらいしかないけれど、フランスではなんせ美味しいもんだから毎日のように食べていた。

フランス人もいい人ばかりだし、何よりあのフランス語の音が好きだ。お店に入るとボンジュール,ムッシューといわれるのがとても新鮮で、そういうムッシューとかマダムとかの敬称をつける挨拶って飛行機の中でくらいしかされたことがなかったから、なんかこそばゆい。
でもフランスに来たなって感じがして嬉しい。
京都のお店ではおいでやすって言われて、その響きがいらっしゃいませの比にならないほど好きだけれど、なんかそういう地域限定の挨拶をされると違う世界に来たという感じがして、嬉しい。

街は古い建物でいっぱいで味がある。街がああいうアンティークな雰囲気が漂ってるから、人の着こなしもクラシックなシンプルな感じになっていくんだと思う。
あのバロック建築がとても好きで、クリーム色とくすんだシルバーの色使いの淡さが最高だ。

空の色がそもそも淡い。フランスの絵画にまさに描かれているようなパステルカラーのきれいな空だった。どうしてフランスの絵はあんなに素敵な色使いなんだろうと思っていたけど、あれは空の色がもともとそういう色なんだと知って納得した。
空の色に合わせて街の色も淡くなったんだと思う。

日本文化はフランスでかなり受け入れられていて、いままでいったヨーロッパの国の中で一番日本文化が浸透していたように感じた。
日本食や漫画、アニメが人気で、フランス人と普通にアニメの話ができるのは嬉しい。
イタリアに行ったときは本当に一部の有名なアニメのドラゴンボールキャプテン翼ぐらいしか浸透してなくて、なかなかいったいどうしたことかと思ったけど。
フランス人のアニメ好きの人に聞いたら、フランスは世界で初めて日本からアニメを購入した国らしく、それはまだアニメが世界的に受け入れられる前だったから、アニメを格安価格で日本からたくさん購入できたらしい。
ゆえに、フランス人はアニメに親しみがあるらしい。他国は日本のアニメが高騰したあとにアニメを購入することになったからそこまで浸透していないのだとか。

たしかにそれはそうかもしれないが、そもそもフランスが他国に先んじてアニメを購入しようとしたこと自体、すごいことである、
つまり、最初から日本文化にシンパシーを感じていたから購入したんだろう。

蚤市にも日本の骨董品があったりした。

フランスの空の色と日本の空の色は少し違うけれど、どちらも淡い色合いという点では一緒だ。ぼくの個人的な見解だが、空の色は人の心を決める。イタリア、スペインなんかは空の色が真っ青で、光がとても眩しくて、だから人も陽気で、街の色も派手な色になるんだと思う。

フランスと日本は空の色が似ているという点で、いくつか通じ合うものがあるのだろう。
だからフランスも日本もシンプルを良しとするという哲学を擁していて、だけど若干違うテイストで。
人は自分と似ているものか、違うものに惹かれ合う。フランスと日本の間柄は、似ているが、少しアプローチが違う。似ていてかつ違う。だから惹かれるんだと思う。

食の多様性や料理における装飾性にまで拘るところなんかは本当に似ていると思う。



以下、サラッと訪れた都市のまとめ。

リール
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フランス北部の大都市。
ベルギーに近いので、ベルギー文化のビールやフレンチフライなんかがあるちょっと変わった都市。大きい都市だけど、見どころは中心部に集中してて徒歩で回れる観光しやすい都市だった。

コルマール
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フランス東部の街。あまりメジャーな観光地ではないが、ハウルの動く城の冒頭の街のモデルとなったと言われる街で、旧市街の家々はひたすらに可愛い。たしかにハウル感はあった。訪れたのが冬だったので若干閑散とした感じがあったが、夏の時期に色とりどりの花々と晴れ空があれば一層ムードが増すと思われる。
お店の看板が全部凝った金属の工芸品でそれがまたいい。

リヨン
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フランス南東部の大都市で、美食の街として知られる。パリが東京ならリヨンは大阪らしい。大都市だからなんでも揃うが、パリほどのせかせかした忙しさはないので住みやすそう。街の中心にはソーヌ川が流れていて、近隣諸国の大都市との間に位置していることもあいまって交通の要所となった。絹織物が盛んで、スカーフなんかは名産品としてよく見かけた。
美食の街らしいが、結局パン屋さんばかり行っていたので、その神髄を知ることはなかった。パン屋さんはフランス全土に渡って美味い。